2021年01月27日

多頭飼育B

多頭飼育の現場の猫達を見ると
野良猫の方がまだ自由があるだけ
幸せに見えてしまう。

この猫達の避妊去勢、治療費は、皆様からのご寄付で実施する事が出来ました。
心よりお礼申し上げます。

多頭飼育の飼い主は、命に対する責任感はほぼゼロ。
あったとしても、自己満足、エゴ、偏愛。

この案件の飼い主は、
サイトの里親募集で大量の猫を集めていた事で
サイトユーザーの中で問題となり、
相談が来ました。
行政と警察も動いていた案件でした。

約1Kの広さ(しかも借家)に、
39匹と聞いていたのですが、
実際訪問してみたら、
69匹の猫がひしめき合っていました。
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飼い主との話し合いを重ね、
何とか全頭の避妊去勢を完了しましたが、
2ヶ月遅れていたら間違いなく100匹は超えていた現場でした。

子猫が生まれても、猫風邪の蔓延で全く育たないという事は
69匹の中にほとんど若い猫が居ない事から推察出来ました。
まずは、生まれても間もない子猫とママ、風邪や血尿の酷い子をレスキュー。

子猫達はママ猫にくっ付いているのに、痩せ細っていて、
ママ猫はうつろな瞳で、何だか全てを諦めている感じがしました。
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ここの猫たちは、あえてさくら猫にせず、
耳カット無しで避妊去勢。
今後少しずつ里親探しをしていく予定です。

子猫達は、風邪がひどく、あのままだったら間違いなく命を落としていたでしょう。
(元気に育ち、新しい家族に引き継げました。)
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そして、経緯を聞いていく中で、
この多頭飼育現場には、大きな問題が潜んでいる事が分かりました。

この飼い主に、たくさんの猫を
里親募集サイトを通じて渡した人間が複数居るという事です。

引っ越しするのでと8匹の猫を渡した人。
自分の子供が生まれて、猫の世話ができなくなったと、7匹の猫を渡した人。

これ幸いと、この高齢男性にどっさり猫を渡した人が何人もいる事に、
頭を抱えてしまいました。

その中には、埼玉県内の繁殖屋もいて、30匹以上のノルウェージャンと
ロシアンブルーを短期間に物のように渡していました。

この男性は、まだまだ猫を増やしたいという気持ちを持っています。
行政や警察に言われたから、渋々猫を手放してはくれていますが、
猫を渡す人がいる以上、どこからまたもらってくる可能性があります。

命を集めてはいけない。
猫はあなたのコレクションではない。
自分でちゃんとお世話し、病気の治療も出来る数を飼うこと。
を繰り返し繰り返し、話しています。

何より、里親探しをする側のモラルも問われていると思います。

数が多く、団体だけでの保護が追いつかない為、
今回は、東京ARK様にも里親募集の心強いご協力をいただいております。

http://www.arkbark.net/about/news/tokyonews/26828/

群馬わんにゃんネットワーク
理事長 飯田有紀子
posted by 群馬わんにゃんネットワーク at 17:13| ご報告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする